春の自由研究 追補
おしながき
前置き
以前、春の自由研究で
なにやら七面倒くさい計算をして、
ロングスケール、ミディアムスケールについて
各チューニングにおける各弦のテンションを計算しましたが、
表作ってから、
ドロップチューニング用の弦が発売されていること思い出して、
勘弁カンベンカンボジアと心で叫んだ。
誰かそれで作り直してください。お願いします。
と、嘆いていたのをお覚えでしょうか。
そんなわけで、追補です。
前の記事書き終わって、
これはかなりイケてる記事だろ、と思ってニヤニヤしてたけど、
思ったより反応無くて、
(え… ダウンチューニングそんなに需要ないの?…)
と思って悲しみに暮れたから、追補して押し付けていくスタイル。
計算方法
前の記事と同じ。
↑これを、こうじゃ↓
簡単に言うと、
D'Addario 海外公式サイトに公開されている
各ゲージのレギュラーチューニングのテンション( s )を参考にし、
このテンションに
ダウンチューニング( fn‘ )と
レギュラーチューニング( fn )の周波数比の2乗を乗じて、
ダウンチューニング時のテンション( s’ )を求める。
で、このサイトに乗ってるテンションは、
”おそらく”ロングスケールでのテンションなので、
下の式で、
ロングスケールの弦長( l1 、648 mm)と
ミディアムスケールの弦長( l2 、628 mm)を使って、
ロングスケールのテンション( s1 )を
ミディアムスケールのテンション( s2 )へ補正する。
実際に計算すると、
s2 = 0.939224・s1 となる。
詳しくはココ!(春の自由研究)見てください。
PV稼ぎかよ
ゲージ
今回参考にしたゲージは
- EXL 140 Light Top/Heavy Bottom(0.010〜0.052)
- EXL 145 Heavy(0.012〜0.054)
- EXL 148 Extra Heavy(0.012〜0.060)
の、3つです。
ええ、3つだけです。
ホントはもっとたくさんドロップチューニング向けのゲージが
ありそうだけど、
計算は Excel 先生がやってくれるとは言え、
計算のための数値打ち込むのとか、良さげな表作るのとか、
大変ですし。
あと、
常識的なダウンチューニングなら
これより太い弦張ることなんて無いっしょ、みたいなアレ。
ちなみに、
EXL 148 Extra Heavy は公式サイトのテンションが
全弦2音下げ(C、F、A#、D#、G、C)で計測したものだったから、
あんまり意味ないとは思うけど、
逆にチューニング上げたテンションを載せてます。
結果
計算結果は以下。
なんか、
ドロップしてテンション下がり気味になる 6弦だけ太めにして、
ネック全体にかかるテンションの均一化を図るのかなぁ
と思ってたら、そんなこともなかった。
むしろ、
やけに巻弦のテンションだけ高いなぁと思って調べたら
”ドロップ向け”って公式のアナウンス見つけられなかったんだけど、
どうなんでしょう。
考察・雑感
今回調べたドロップ C + Heavy と、
前回調べたドロップ C + Medium / Blues / Jazz を比較すると、
合計テンションを見るなら、
前回調べた 後者 を使うよりも、前者のほうがレギュラー + Light に近くて
各弦のテンションのばらつきを見るなら、後者のほうがばらつき少なくて良さそう
(計算とかしてないけど)。
つまり、
ストンと落ちるアレは得られなかった、ということです。
各弦のテンションのばらつき、ネック全体にかかる合計テンションの
両者をいい感じにするなら、
計算結果をもとに、
良さげな弦をそれぞれチョイスして組み合わせるしかないのかなぁ。
そもそもとして、
各弦のテンションを最適化したEXL シリーズ以外、
テンションのばらつきがそれなりにあると思うんだけど、
そんなにココはシビアに考えなくても良いことなのでしょうか。
それとも、
ある程度のばらつきならネックには大きな影響はないのでしょうか
(トラスロッドに捻じれに対するアレなさそうだけど)。
よくわからないので、ここらへんに対する解答になるような
ドロップ C 向けの良さげなやつを Elixir さん是非出してください。
その前に、各ゲージのテンション教えてくださいお願いします。
参考
こう数値で見ちゃうと
レギュラーを中心に世界が回っているから、ゲージもそれ向けになっていて、
ドロップさせると歪になるのは致し方ないよね。
ただ、それでもドロップ きみを愛している。
あと、
計算方法や考察に自信がないから、この追補見て何かしら誰かが批判的な吟味してくれると嬉しげ。